サラシャンティ通信6月号

昌原容成著『日本語は神である』http://transpace.jp/pub/ でトランススペース研究所のHPをご覧ください。

10年ほど前に講演して頂いた日本精神と日本文化のアップダウン構造を聞いて大変素晴らしい内容で感動したのですが、その後広まったていません。最近やっと日本語や日本文化の特殊性が世界で語られるようになったので「日本語は神である」の特徴を世界の人が知れば、日本文化の特殊性の根本が分かると思います。  (引用要約)

日本語がアップダウン構造をしていることを知って欲しいと思います。アップダウンの潜象構造の奥は無意識の世界であり、見えない隠れた世界です。日本語は言語自体の中に見えない世界が隠れている、英語とは全く違った構造をしています。英語は主語と述語が「ショートカット構造」で、両者が明白に意識されます。

日本語の至極の一点の「アップダウン構造」は「見えない世界」から神意識が日本人の心性に大きな影響を及ぼしているのですが、日本人はそれを自覚することはありません。英語の影響で「アップダウン構造」を「ショートカット構造」であるかの如く取り扱って来たところに日本の悲劇がありました。 

その結果、日本は諸外国から「顔のない国」「得体のしれない国」、「日本は世界を当惑させている」などと云われました。西洋諸国にとって、また近代的知性を身に着けた日本人自身にとっても日本は正に「得体の知れない国」であったのです。しかし「アップダウン構造」の奥に隠されていた至極の一点が解明されましたので、日本語を初めとして、日本の宗教、科学思想、文学、経済、その他諸々の日本的なるものの特質が「アップダウン構造」によって論理的に解明できます。その日本の至極の一点は神だったのです。神は日本語の響きとなって、日本人の心を培ってきたのです。日本人にとって、日本語こそは無自覚の宗教でした。日本人は無自覚の日本語教の実践者であったのです。 

ありがとうは宇宙法則への感謝

英語は図の通り、主語・述語が明示されます。日本語のありがとうが主語・述語が曖昧なのは、神様に伝えた言葉を相手と共有する表現だからです。同様に「いただきます、ごちそうさま、すみません、おかげさま」なども 神様、自然、生産者への感謝の気持ちの共有を現わして伝えており、日本人の意識は目に見えない世界、深層の世界に向けられています。

               (ここまで)

目に見える世界に「私」がいて「あなた」がいることを意識する英語は自己主張的な言葉で、個人主義が発達します。日本語は両者を支え生かして下さる目に見えない世界の存在に感謝することで、無意識に影響を受け、心の奥で感知していることから信心深い文化が自然に生まれたのでしょう。

あなたは宗教をお持ちですかと聞かれて、大半の人が無神論です、無宗教ですと答えると外国人を驚くそうですが、アップダウン構造の事を知っていれば、新渡戸稲造が「武士道」を書く必要はなかったのです。 

なぜ日本はゴミが少なく、和の精神や協調性が豊かで、時間厳守で、約束を守り、豊かな自然や森林を大切にし、真面目に良く働き、経済を発展してきたこと。神社やお寺が各8万以上もあり、能・狂言・歌舞伎・庭園・日本画浮世絵・古武道や相撲など、豊かな文化・芸術が多くあり、外来の物を日本化してしまう力を持つ事が驚嘆されています。これら全ての根底にあるのは縄文1万年以上も戦争のない歴史であり、

カタカムナの宇宙観により育まれた神意識があったからなのです。それが日本語の根底にカタカムナがあったからだと評価し、研究が求められていると思うのです。 

欧米諸国は衰退を始め、多くの問題を抱え、日本が注目されています。そして中国やイスラム諸国から来日者のことが問題になっています。イーロン・マスクやザッカーバーグも動画で日本が発展し続けるだろうと発信しています。彼らに日本文化の特殊な力の根元を知って貰うためにアップダウン構造とカタカムナを世界に広げるべきだと思います。

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